12月11日
(と、中野さち子さん)
先日、
さんさん山城コミュニティカフェに
はるばる三重県桑名市から加藤様(右)と、
伊藤様(左)がご来店くださりました。
加藤様は桑名市役所の設置手話通訳者で、
伊藤様は桑名市在住のろう者。
伊藤さん、三重県立聾学校卒業。
さんさん山城 利用者の中にも
三重県立聾学校出身のろう者がいます。
それがこちらの中野さち子さん(縫製の達人です)。
「まさか、こんなところで、
聾学校時代の先輩に再会できるなんて……嬉しい」
と目頭を押さえる伊藤さん。
「ランチを食べに来ただけなのに……(泣)。
本当に来て良かった……(号泣)」と、
感動のあまり涙が止まらない。
その場に立ちあえたこちらも感動し、
もらい泣きしそうになるのをグッとこらえ、
伊藤様に
「何十年ぶりの再会ですか?」
とたずねたところ………
伊藤様……、
「んん~……、
2ヵ月ぶり、くらいかな…?」とのこと……
(吉本新喜劇のごとくズッコケる)。
2ヵ月前、どこかの行事でも会ったらしい、
このお二人。
伊藤様は御年77歳で、
地元ではまだ自動車の運転をバリバリとされているそう。
それを聞いて、中野さんに
「中野さん!
明日一緒に車の免許を取りに行こう!!!」と
(自転車すら乗ったことがない)中野さんに免許取得をすすめてみると、
「アホか!」
と一蹴されました(笑)。
加藤様、伊藤様、
原油高騰が止まらぬこのご時世に、
わざわざ三重県から高いガソリン代を使って
500円懐石 ワンコインランチを食べにご来店いただき、
本当にありがとうございました!
ちなみに中野さち子さんは、
毎日元気に通って来るかと思えば、
体調不良でもないのにパタッと来なくなり……
数か月後、気が向いたらまた毎日通って来る、という
自由奔放な生活を送る、
本当にかわいくて憎めないろう者。
ついこのあいだまでもしばらく休んでいて、
11月に復帰したばかり。
このたびさんさん山城京田辺スタジオの倉庫から、
先月の中野さん復帰初日の様子をとらえた
貴重な映像テープが発見されました。
11月某日……午前8時50分。
約2ヵ月ぶりに顔を出す、彼女の姿があった。
中野さち子さん、83歳。三重県出身。
「いやあ~、いろいろあってね……」
「今日からまた毎日来るからヨロシクね★」
午前8時55分、朝礼開始前。
ホワイトボードに刻まれる、祝福のメッセージ。
午前9時00分、朝礼開始。
彼女が使いこなす伝統的な日本手話は
誰をも魅了する。
午前9時05分。
目の前に用意されたのは酒樽。
復帰を祝って、鏡割りだ。
さんさんらしい、
何とも粋な計らいである。
『歓びの席では鏡開き』
「日本固有の風習を次世代にも残したい」
(とは全く思っていない)
そんな純粋な思いから、
身を投げ打って朝から酒を飲む(振りをする)、
中野さち子、御年83歳。
午後4時00分、終わりの会。
仲良く詰めて座るさんさん女性陣の中心には、
いつも彼女がいる。
聾若男女、ご来店をお待ちしております!
運が良ければ、中野さんご本人にも会えます!
(無断撮影はご遠慮願います)
さんさん山城は今日も一日、さんさん笑顔!
ではまた!