「ノウフク・アワード2021」表彰式の報告!

4月7日

「農福連携の魅力」by 植原優
(「グランプリいただきました☆」のご報告)




いつもさんさん山城を応援くださり、
ありがとうございます!
さんさん山城職員の植原です。
さんさんでは多数派ろう者です(^^。

植原(Photo:Shu Utsunomiya)




連日このホームページでも紹介していますように、
先日「ノウフク・アワード2021」の授賞式があり、
調理担当の田中容子職員と二人で出席してきました。

田中職員(Photo:Shu Utsunomiya)



その報告をさせていただきます。
(この記事は私が手話で話した内容を
田中さんが書記日本語に翻訳して
掲載しています)




式典前日の夕方に仕事を終えて、
通訳として同行する
田中さんとの打合せもできないまま、
一抹の不安を抱える私たちに対し、
F永センター長とS免施設長から

F永センター長とS免施設長(Photo:Shu Utsunomiya)


「大丈夫!
長年、
あるじゃないか!
心配無用!」と、
謎の激励の言葉を頂戴し、
慌ただしく出発しました。

京都駅、新幹線ホームにて(Photo:Tanaka)






新宿のホテルには22時30分頃に着きましたが、

場所は新宿ですがホテルの名前はワシントン



私はあまり眠れず、
当日は朝5時に目が覚めてしまい、
スピーチの練習を繰り返ししました。



ホテルから授賞式会場へは、
徒歩で約10分。
9時30分に集合で、
10時からリハーサルが始まりました。


会場に入ると正面にはステージがあり、

(Photo:Tanaka)

向かって左側には審査員席。



右側には「農林水産省」
「法務省」
「厚生労働省」
「文部科学省」の席が・・・。



その横奥にはメディア席がずらり・・・。

(Photo:Tanaka)


そしてステージ前には、
テレビカメラが5台・・・。


(Photo:Tanaka)


あらためて事の重大さに気付く私でしたが、
ここは頑張るしかありません。
【田中・心の声】
「(えーっ!テレビカメラ!?
えーっ!私たちの席の前に
省庁の名前がいっぱい貼ってある・・・。
えーっ!
どうする!?どうする!?私・・・)」


リハーサルは本番さながら
念入りに粛々と進み、
昼の休憩に入りました。

(Photo:Tanaka)


私はスピーチの練習を繰り返しました。



(Photo:Tanaka)






時計の針は13時、
本番が始まりました。



緊張する私達(Photo:Shu Utsunomiya)



司会は坂本洋子さん
とても上手な進行でした。

    
坂本さんと私の頭皮(手前)
(Photo:Shu Utsunomiya)




グランプリの表彰状は、
皆川芳嗣会長から受け取りました。





(Photo:Shu Utsunomiya)




そしてトロフィーは、
受けとりました。

※ 肖像権の関係でイラストを使用

【しんめん画伯・心の声】
「(植ちゃんの髪の毛は少し多めに描いたつもりです(^^♪)」



(Photo:Emi Sako)





いよいよ私のスピーチの時間が
やってきました。

(Photo:Shu Utsunomiya)


壇上には私一人。
私の前に田中さんが座り、
手話を音声日本語に通訳してくれました。


【田中・心の声】
「(植原さんは力強く、心がこもっていて
通訳をしている私も引き込まれていきました)」


【田中・心の声】
「(素晴らしい!カッコいい!)」




スピーチの一部を要約。

このたびはさんさん山城のような
小さな事業所に光を当てていただき、
またこのような立派な賞をいただき、
心から感謝いたします。
  ~中略~
さんさん山城は、
高齢のため担い手のいなかった茶園を
地元茶農家から継承し、
宇治茶の栽培からスタートしました。
現在は宇治抹茶の他に
京都の伝統野菜の「京都えびいも」や
「田辺なす」など約30種類の農作物を
栽培しています。
  ~中略~
私はさんさん山城開所当初から
勤務しています。
農業の道具・技術・知識、何も無い、
ゼロからのスタートでした。 
台風で川の水が増水し、
茶園一帯が水に浸かったこともあります。
夏は猛暑との戦いです。
常に熱中症に気をつけながら作業をし、
集中豪雨のあとは、
排水ポンプで畑の水を排水し、
農業には土日も関係ありません。
でも農業はとてもやりがいのある仕事です。
大変ながらもさんさんのみんなはいつも笑顔です。
  ~中略~
耳の聞こえる人たちが多数派の社会では、
わたしのような手話話者は少数派です。
耳の聞こえる人たちを中心に
作られた社会は、
私達ろう者にとって
いろんな不便や生きづらさがあります。
しかし、さんさん山城は
手話が第一言語のコミュニティです。
毎日手話で会話し、
手話でケンカをし、
手話で助け合い、
手話で仕事をしています。
私達ろう者にとって、
手話は命と同じ、
手話で毎日を生きています。 
  ~中略~
いろんな人達が繋がって、
いろんな輪が広がっていく、
様々な境遇で生きづらさを抱える人達が、
社会の一員として活躍できる、
それが「農福連携」の魅力です。




(Photo:Shu Utsunomiya)

【田中・心の声】
(発表が終わると、割れんばかりの拍手で、
植原さんの想いがきちんと伝わって
大変嬉しかったです)


(Photo:Shu Utsunomiya)





続いてはシンポジウムです。

(Photo:Shu Utsunomiya)


シンポジウムの司会は、
ノウフクの世界ではお馴染みの、

(Photo:Shu Hamada)




(Photo:Shu Utsunomiya)



シンポジウムも滞りなく終わり、
17時に式典の全てが終了しました。


審査員の皆様からは、

審査委員長 東京大学大学院 中嶋康博教授


「内容がよく分かり大変良かった」



津田塾大学 村木厚子客員教授

「心に響いた」



ユニバーサルデザイン・アドバイザー 松森果林氏


「さんさんの皆さん、
いい笑顔ですね」



東京工業大学 米田雅子特任教授


との声をいただき、
無事に大役を果たせたようで、
ホッとしました。


今回、このような貴重な経験ができたことを、
心から嬉しく思っています。

(Photo:Shu Utsunomiya)


そして、
これからも地域の皆さんから
「さんさんがあって良かった!!」
言われ続けるように、
利用者と一緒に頑張っていきます。


(Photo:Shu Utsunomiya)



当日の詳しい様子は、
ぜひさんさん山城にお越しいただいて、
私か田中さんにおたずねください。



帰りの東京駅ホームにて(Photo:Tanaka)



最後になりましたが、
表彰式当日まで準備に御尽力いただきました、
農林水産省の農福連携推進室の皆さん、
日本基金の皆さん、
TBSスパークルの皆さん、
ありがとうございました!!


【「ノウフク・アワード2021」グランプリ受賞の記事】


【「ノウフク・アワード2021」表彰式の記事】







4月も元気に営業中!



【さんさん土曜市
~花吹雪感謝市~】
※ 今月は第2土曜日です!

■日時/令和4年4月9日(土)10:00~14:00
■場所/さんさん山城
■内容/ランチ、販売、古本、バザー
■ランチ/さんさんえびいもカレー


皆様のご来場心よりお待ち申し上げます。





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