中田鈴子活動レポート「みやじま国際パワートライアスロン大会」

7月26日

“できない"ではなく、
できるためには
何をすればいいのか?



さんさん山城のホームページをご覧の皆さん、
はじめまして。
長野県在住の加藤基行と申します。


筆者(左)



みんなは私のことを「モッキー」と呼びます。
聴覚障害者です。




これまで何度か
中田鈴子選手(以下「鈴ちゃん」)の
ガイドを務めております。

筆者・右(2022年「石垣島トライアスロン」)


「この大会、
今年が最後の開催らしいから
出てみたいよねー」




そこから始まり、
盲ろう者の大会参加、
ガイドとタンデム自転車の問題等々、
参加にこぎつけるまで
色々と大変でしたが、


有志の支援等もあり、
記録には残らない「オープン参加」
という形で、
「みやじま国際
パワートライアスロン大会2023」
出場させて頂きました!




今回、スイムのガイドは
スイマーのナナコさん

ナナコさん(左から2番目)


バイクとランは自分が担当。

ただ、バイクは事務局の方から
「バイクは大半が山岳コース、
道幅も狭い。
何か起きたら危険」
との指摘を受け、
タンデム自転車での出場は
残念ながら認められず……(泣)。

というわけで、
「リレー形式」
バイクはわたくしモッキーが
ソロでやる事になりました。

そのままランはモッキーが
鈴ちゃんのガイドを務める。

スイムはレベル順?で
最後尾からスタート。



スイムスタートが8時10分なのに
待たされた時間が長くて8時35分にスタート。



ウェーブ式でのスタートなのに
関門やゴール時間はそのまま、
という、ちょっと不公平ですね……。

バイクのトランジットまでの関門が9時35分。
スイムアップからトランジットまでは
1kmもあって、
鈴ちゃんや肢体不自由の方にとっては
大きなロスになる。
私はバイクのトランジットエリアで
待機しており、
関門の時間が近づいてくる。

間に合うのか??
心配になり、審判にも確認。

間に合わなかったら繰り上げスタート
という形に・・・
リレーのアングルバンドは
バトンタッチして繋げたい!

間に合う事を信じて・・・
9時33分になった時に審判が
「来ましたよ〜!」と。

「間に合った!」と安堵し、
アングルバンドを鈴ちゃんから
確かに受け取り、バイクへ。

この宮島トライアスロンは国内で
最も厳しいコースと言われており、
バイクとランは峠道を走るので
かなり起伏があります。

バイクは55km 1270mD+あり、
ヒルクライムコースでかなり厳しめ。

ランは20km 480mD+ あり、
鈴ちゃんにとっては厳しいコース。

「ならば、
バイクで貯金を作るしかない!」
という思いで
12時までにランのトランジットエリアへ着き、
ランの時間を3時間30分にして
「鈴ちゃんに余裕を持たせたい!」と。

となると、
バイク(55km)2時間30分切り
しなければならないのである。

地元長野の峠道を
いくつかヒルクライムしたり、
農業や養蜂で鍛えられ、
パワーアップした下半身で
ヒルクライムコースには
絶対の自信があった。

結果は、
最後尾集団から何百人かは抜いて
(たぶん300人以上抜いた・笑)
2時間27分
ランのトランジットエリアへ。

最後のランに
3時間以上の時間を獲得できたので、
「鈴ちゃんなら絶対にゴールできる!」
と信じて。。。

でも、
やはり峠道は鈴ちゃんにとって
厳しかったみたいで、
暑さもあり、呼吸が荒め。

時間はたっぷりあるので
登りは歩いてもいいから進もう!と。

順調に進んだ15kmのエイドで
鈴ちゃんが突然倒れ込んだ!

何があった??
疲労と暑さで足が攣ったとの事。

冷静に判断し、
すぐにエイドのスタッフに
塩分のあるものとアクエリアスを要求し、
鈴ちゃんの足を伸ばして
ストレッチ施術しました。

幸いにすぐ回復し、残りの5kmへ。


そして6時間14分33秒
見事にゴール!

ゴール直後


スイム(2.5km) 48分45秒
バイク (55km) 2時間36分18秒
※ スイムアップからトランジットまでの移動含む
ラン(20km) 2時間49分30秒
おめでとうございます!鈴ちゃん。


みんなで力を結束した結果。
とても楽しいレースでした。




目や耳、
肢体のハンディあっても
チャレンジし続けて、
最後まで諦めずに完走された方々は
本当にリスペクトします。

鈴ちゃんとトライアスロン仲間のボブさん



みんな違ってみんないい。
障害の有無に限らず、
みんなが公平に。

自分だけが楽しむのではなく、
みんなが楽しめるように。


思いやりの心を持って。

“できない"のではなく、
できるためには何をすればいいのか?

チャレンジさせる場をみんなで作ろう。

そんなレースが当たり前のように開催され、
広まる事を祈りますー。

プロトライアスリート福元哲郎選手(右から2番目)と


大会事務局の方々、
ボランティアの方々、
大会参加にあたり
色々なご協力を頂いた方、
ボブさん、ナナコさん、
ありがとうございました!

ナナコさん(真ん中)と福元哲郎プロ(右)




毎日元気に営業しております。




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