ミシュラン星付きフレンチ「MOTOI」の柚子ソース(収穫編)

12月8日

アマゾンと柚子ソース




富小路二条にあります
「MOTOI」
京都で一番最初にミシュランを獲得した
フレンチレストランです。

前田元シェフ



その後10年以上連続でミシュランを
獲得し続けている「MOTOI」
前田元(まえだもとい)シェフが、
さんさん柚子の収穫に来られました!




柚子にはトゲがありますので、
細心の注意を払って収穫します。





サーファーで運動神経抜群のもといさんは、
いとも簡単にチョキチョキと収穫します。




獲物を仕留める目つきのもといさん。






今年7月、アマゾンの奥地、


プエルトマルドネドという秘境へ潜入し、



原住民と共に生活をしたそうです。






現地では、

酋長の息子が捕まえたワニを食べたり、






ピラニアだらけの川に
原住民の男どもと共に入水し、
毒流し漁を経験したり、




狩猟の達人と狩りに出かけたりと、




想像を絶するような体験の連続だった、
とのこと。



以下、もといさんの
「アマゾン・レポート」をご紹介します。

いよいよ今回の旅のハイライトである
狩りに出発する。
狩人はミゲル。
歓迎の挨拶の時に端に座っていた彼だ。
あの時彼は誰よりも鋭い眼光で、
一切笑わずに独特の雰囲気を醸し出していた。
彼が狩りに連れて行ってくれるそうだ。
しかも銃では無く弓矢である。
弓も矢も全て自らが作ったものだ。
夜が深くなってきた頃、
船に乗って村を出る。

暗闇の中川を30分ほど北上すると、
船着場も無い岩場に船を着ける。
船から岸に上がるのかと思いきや、
これから祈りをすると言う。
真っ暗な船の上で目を閉じ、
ミゲルが祈りの言葉を唱える。
静寂の中ミゲルの声だけが響き渡り、
森の精霊に語りかけるようだった。
船から岸に上がり、
ヘッドライトのみで森の中を進んで行く。
途中でミゲルが草を切り草笛を作る。
ミゲルがライトを消すと、
急いで全員がライトを消し、
真っ暗闇の森の中で呼吸を抑える。
耳を澄まし周りの空気の変化を
全身で感じ取る。
ミゲルが草笛を吹き、
その反応を見る。
そして口で別の動物の鳴き真似をして
様子を見る。
それを繰り返す。
我々はとにかくミゲルの一挙手一投足に
合わせるように後をついて行く。
ライトを消すと真っ暗なのだが、
ミゲルはその中で動き回っている。
気配だけは感じるのだが全く見えない。
彼の目は野生動物と同じなんだろうと
感じた。
森の深くまで進んだのだが、
今のところ収獲が無い。
とりあえず船へと戻ることに。
もうすぐ船というところで、
ミゲルが弓をつがえ放つ。
突然の出来事に
我々もどうしたら良いのかわからない。
ミゲルの放った矢の先から、
グーグーと唸るような動物の鳴き声が。
ミゲルはナタを持ちその獲物を追う。
薮の中に逃げ込んだ獲物に、
再度ミゲルが矢を射り、
その鳴き声は収まった。
そしてミゲルが薮の中から獲物を片手に現れた。
ヌートリアのような大きな動物だ。
「最初に捕まえようとして、
手の甲を噛まれた」と
鮮血で染まった手を見せてくれた。
弓で野生動物を仕留める。
今現代にもまだ存在するんだと言う驚きと、
獲物を仕留めても表情一つ変えないミゲルに、
ただただ驚嘆するだけだった。
そのあと船で村へと戻り、
ミゲルの家のキッチン(もちろん屋外)で
解体がスタート。
お湯をかけて、手早く毛をむしり取る。
どうやらメスの個体だそうで、
お腹を開けると胎児がいた。
胎児はどうするかと聞かれ、
「食べられるのであれば残しておいてほしい」
と伝える。
今晩は解体だけで終わり、
翌朝そのヌートリアを調理することに。
翌朝になり、昨日の獲物を調理して行く。
ミゲルの裏庭にある唐辛子とニンニクを炒め、
ヌートリアを肉を焼く。
途中でアマゾンのパクチーを加える。
そのあと蓋をしてしばらく蒸し煮にする。
20分ほど煮て完成。
付け合わせは焼いたバナナ。
唐辛子の風味を纏った肉は、
噛み締める度に滋味深い味を感じる。
もちろん臭みなどは皆無だ。
程なくして丸ごとフライにした胎児が供された。
頭からかぶりつく。
まだ形成されていない骨は、
全く感じる事なくフワフワとした食感。
胎児を食べることに抵抗はあったのだが、
捕らえた命はしっかりと食べ尽くすことが、
捕らえた側の責任であると考え全ていただいた。
命をいただく。
その意味を噛み締めるように食べる。
それは動物だけでは無い。
野菜も同じ。
自然に感謝し、生きる為に他の命をいただく。
アマゾンではそれをリアルに感じる。
だからこそ、余すところ無く食べ切り、
そうする為により美味しく工夫する。
食べるとは何なのか?
食の豊かさとは何なのか?
色々なことが頭の中で交錯する。
アマゾンは人間の本質を問う旅なのだと実感する。
(「前田元 facebook」より)




ワニやヌートリアを捕まえることを思ったら、


柚子を切ることくらい簡単なはずです(笑)。



もといさん
さんさん山城産柚子を使った柚子ソース、
完成を楽しみにしております!








さんさん小茄子を使ったあたたかい野菜のサラダ(MOTOI)



フォアグラナチュールと冬菇椎茸、さんさん大根花を添えて(MOTOI)




さみどり碾茶を纏わせたオマール海老
ソースクリュスタッセのエキュム(MOTOI)



さんさん山城コミュニティカフェ
毎日元気に営業しております。






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